測定機器


高周波回路の設計ではいろいろな測定器を使用します。数万円のものから数百万もする高価な物まであります。
表1に用途別の測定器を簡単に紹介致します。
測定機器名 測定用途
スペクトラムアナライザー 高周波信号の周波数成分を見ることが出来る測定器です。
CRT上で信号が確認できるので非常に便利です。
発振回路や高周波アンプを製作した時に、その信号の大きさや
スプリアス(高調波成分)も確認できます。
高周波を扱う上で重要な測定器です。
標準信号発生器(SG) 文字通り、高周波信号を発生させます。
アンプを設計する時の信号源にしたり、受信機を設計する時の
信号源になります。AMやFM変調もかけられます。
直線検波器 これは、性能のいい受信機だと思っていてもいいと思います。
FM・AM変調などの変調特性を測定するのに重宝致します。
ネットワークアナライザー 入力・出力の整合を取るのに非常に便利です。
Sパラメータを測定し回路の整合を取る時によく使います。
CRT上に表示されて視覚的に分かりやすくなります。
この測定器を使うとインピーダンスがスミスチャート上動いていく
様子がよくわかります。
パワー計 高周波信号の大きさを測定します。
送信機を作った時の送信電力の測定、大きい出力アンプの、
出力電力を測定に使用します。
周波数カウンター 高周波信号の周波数を測定します。
送信周波数の測定や精度が必要な発振回路の周波数の測定に
使用します。
オーディオアナライザー AF(オーディオ信号)の信号発生器、AFレベル計、歪計、SINAD計の機能が入って
いるもので、変調器の変調信号源にしたり、受信機のSINAD感度などが測定できます。
SN比も測定できます。
しかし、最近、デジタル化が進み、この測定器は使う機会も減少しています。

表1



実践高周波回路入門の戻る